今から37年前、当時高校1年生だった私はクラスメートから1台の自転車を譲り受けました。
その自転車は当時セミドロップの鉄の塊スポーツ車しか知らない私にとっては信じられないほど軽い自転車で、それが私とランドナーとの初めての出会いでした。
そして早速その友人と出かけたツーリング。
大阪→京都嵐山→琵琶湖→宇治→奈良→大阪と200kmを目指したツーリングでした。
若かったんですね。泥除け付きのハチサンランドナーでこれだけを走れたんです。
それから35年、50歳を越えたおじさんとなり、永い間休止していた自転車遊びを再び始めた私はいつかあのコースをもう一度走りきりたい、そんな風に考えるようになっていました。
最近仕事に追われ、精神的に疲れる日が続いています。
こんな時は何も考えずに一日中自転車に乗っているロングツーリングに出かけるのが一番です。
といっても以前に行った日本海や伊勢神宮は今年の天候では難しそう。
というより、昨年来あまり走れていない私にとってはとてもこれらのコースを走りきれそうもありません。
そこで、以前から考えていた京都・琵琶湖・奈良を周ってくるコースを走ることにしました。
といっても、このコースとておそらく走りきるのは無理。まあ、走れるところまで走ってあとは輪行で帰ればいいやと言った感じで出かけてきました。
37年前のコースを正確に覚えているわけではないのでとりあえず走り慣れたコースで京都を目指します。
朝7時前に自宅を出発、大阪市内を抜けて中の島から淀川自転車道を目指します。
大川沿いの自転車道を通おり、毛馬の閘門のところで淀川に出て河川敷内の自転車道を走ります。
赤川橋梁下を通過。この橋もいずれ渡れなくなってしまいます。
樟葉付近の淀川。とうとうと流れる大河?
八幡からは桂川の自転車道に入ります。
ちびっこの一輪車集団を抜きました。
天気予報では午後から北西の風が強くなると言っていたのですが朝から既に強い風です。
特に桂川に入ってからは北向きに走るため向かい風の中の走行が続いています。
ずっと登りを上っているような感覚でようやく嵐山に到着。
寒いので観光客もまばらです。
嵐山を後にして三条通りを通り、東山を目指します。
途中見かけた路面電車、嵐電です。京都に今でもこんな路面電車が走っていたんですね。
ここで自転車のチェーンからきしみ音がしてきました。
昨夜にドライオイルのスプレーをしてきたんですがどうやら十分ではなかったようです。
そこで二条城近くにあるサイクルショップヤマネによってチェーンオイルを買い求めました。
この店に来るのも30数年ぶりです。
京都市内を抜け、東山の南禅寺に向かいます。
ここは昔走った時には寄らなかったのですが、一度ぜひ見てみたいと思っていた琵琶湖疏水の遺跡「水路閣」があります。
煉瓦積みのアーチで上部は疏水の水路になっています。
重厚なその雰囲気は南禅寺境内にはふさわしくない異質の構造物でした。
蹴上から山科を通り大坂山を抜けて琵琶湖に向かいます。
とりあえず本日唯一の峠区間。
横を京阪京津線の電車が走るほどゆるい勾配区間なんですが、強い向かい風の中を30km近く走ったせいかかなり足に来ています。
まあ、ゆっくりゆっくり走って何とか大坂山を越え、浜大津につきました。
どうやら今日はここまでのようです。
せめて奈良まで走れればと思っていたのですが、かなり足に来ているのと気温が下がってきたのか寒くて仕方がありません。
無理をして風邪をひいても行けないですし、今日はここまでということにして残りはもう少し暖かくなってから。
せっかくここまで来たので、この後家内の実家を少しだけ覗いてJR石山駅から輪行で帰ることにしました。
それにしても本当に走らないとすぐに走れなくなりますね。
過ぎた年月(とった歳)をひしひしと感じるとともに、そんなことを実感した一日でした。